呼吸困難

病気は多いですが、前向きに生きていきます。目下の課題は重症喘息のコントロールです。

脱線〜医療用語について〜①

昨日の「入院中のステロイド治療」の記事が専門用語が多くて難しいとのご指摘があった。
実は私は「噛み砕いて説明したつもり」でいた。


私は仮に腰に問題がなくても、もう病院の看護師はできない。
医療が進歩していて、浦島太郎状態になった。
それと老化して、新しいことが覚えられないし、体も動かない。
もちろん私の年代(50代)でも現役バリバリの人はいるが、そういう人は途切れなく急性期、つまり病気になりたてで濃い治療の必要な人の病棟で、手早く手技を行うことが身についている人だ。


そんな私だから、自分の言うことは、一般人レベルだと思っていたが、そうではなかった。
それで、昨日のブログを噛み砕けるだけ砕いて説明してみようと思う。
ただ、文章全体を見ないことには、今回のブログは「何を言っているのかわからない」と思う。
だからキリの良いところで区切るけれど、昨日のブログを全文載せて、説明しようと思う。


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9月27日、学校のトイレ掃除中に激しい息切れと発汗でしゃがみ込み、立てなくなった。
どんなに休んでも治らないので、指導者に付き添われてバス内で待機。
事業所に戻り、1時間休んだが息切れはおさまらなかった。
それで自分で車を運転して帰宅。
これは後から夫と娘に怒られた。
車など置いて、タクシーで帰ってこいと。
確かに運転中に気を失ったら事故を起こすところだった。


この日は水曜日。月曜日に「胸の重苦しさ」を感じ、近所のクリニックで心電図をとった。
結果は脈が早いだけで異常なし。


脈はもう何年も前から安静時でも110〜120あった。
本来の正常値は60〜90。
私の考えはこうだ。


血液は酸素を身体中に運ぶ→ずっと呼吸状態が悪く酸素が不足→体に血液を供給するためには心臓のポンプをたくさん動かさなければいけない→頻脈


たぶんこれで間違いない。


全部「今にして思えば」である。
苦しいとか痛いとかでなければ、つい無視してしまう。
私は朝晩、熱と血圧を測り、チェック用紙につけている。
実は熱もずっと37.2〜37.4度だった。
平熱が高いからだと思っていたし、病院の前に置かれている検温機に引っかかったことはない。
あの機械、正しいのか疑問である。
で、脈拍も血圧測定時出るわけだが、毎度110台なので、
「太っているからこんなもの」
と解釈していた。


で、とうとう体は限界に達した。
救急車で運ばれる前の週、私はプラスチックゴミをエレベーターで出しに行った。
いつもは夫か娘が出勤時持って行ってくれる。
だが、早起きしたので気が向いた。


我が家のマンションは「スキップエレベーター」だ。つまり1、4、7。10階しか停まらない。
実はこの機能は不便な様で、案外便利だ。
私は11階に住んでいるが、いちいち各階で停車されたらイライラする。
階段を一つ登り降りすれば良いことだ。


で、ゴミを捨てて家の中に入った。
息切れがおさまらない。
ハア、ハア、ハア、ではなく、ハアハアハアである。
肩は大きく上下に動く。
この時サーチ(酸素飽和度)を測れば良かった。

息切れは3時間続いた。


翌週水曜日つまり9月27日、トイレ掃除20分で5時間息切れが続き、サーチ86%で夫と娘に電話。以後記憶が曖昧。
気づいたら翌朝で、身体中管だらけ。
医師に「中等度〜重度の呼吸困難です」と言われた。


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息切れ→呼吸が自然にできず、息を吸ったり吐いたりするのに努力が必要である、または不快であることが主な症状。呼吸数の正常値は1分間に12〜20回。私は浅く早い呼吸になったが、空気が肺に入っていかない感覚になった。
全力疾走して止まるとハアハアする。それが安静時に続く。


月曜日に「胸の重苦しさ」を感じ、近所のクリニックで心電図をとった。
→胸全体が押されている様な不快感を感じたので、軽い心筋梗塞を疑った。だから心電図をとってもらおうと判断した。波形で心筋梗塞かどうかわかる。心筋梗塞とは、心臓の周りを囲んでいる動脈(冠動脈という)のどこかが、詰まること。普通は胸が痛くて動けないが、血管の末端だと軽い症状で済む。冠動脈は、心臓に栄養を送る。だから血管が詰まると、その周囲の心臓は壊死を起こす。そしてその部分は二度と動かなくなる。
心臓は「血液を送り出すポンプ」だと思って欲しい。壊死を起こした部分は動かないから、残った心臓でポンプしなければいけない。一回に押し出す血液の量が少なくなるので、ポンプを早く稼働する。これが頻脈(脈拍数が多いこと)である。




赤いところが冠動脈。静脈が心臓に戻ってきて肺を通ると酸素を含んだ血液になる。その血液を全身へ送り出すのが動脈。動脈の末端が詰まれば心臓が壊死を起こす部分は狭くて済む。だが大動脈付近で詰まると心臓の大部分が壊死を起こし動かなくなるので、死亡する可能性がある。



平熱→健康な状態で安静時に、決まった部位を決まった方法で測定した温度


引用: 看護roo!


酸素飽和度→サーチュレーション、サーチ、SpO2と病院では呼ぶ。医療従事者は
「サーチ」と言っている。サーチが正式名称かはわからないが「パーソナルコンピューター」を「パソコン」と言うのと同じか。
動脈を流れる赤血球中のヘモグロビンのうち酸素と結合しているヘモグロビンの割合を、皮膚を通して測定した値。血液中の酸素の濃度が満タンだと100%。正常値で96から99%。
90%あれば良いと言うのは酸素吸入時。普通の人が安静時に90%だと、息苦しい。


引用: 佐藤 寿一クリニック様のホームページから
URL: https://www.satojuichi-cl.com/other/corona_sansohouwado.html


私は救急車で運ばれている時意識混濁し、酸素吸入5ℓでもサーチ82%まで下がった。
非常に危険な状態。


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ステロイドの点滴治療開始


既に治療は始まっていた。
何某かの輸液と、ソルメドロールが1日2回。
輸液は24時間だったが、3日目から食欲が出たのでソルメドロールだけになった。
看護師に聞くと、一回2バイアル使用とのこと。
1バイアル何mg入っているか、聞けば良かった。
下記がステロイドの種類。


引用: 佐野内科ハートクリニックより
URL: https://heart-clinic.jp/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89%E3%81%AE%E4%BD%BF%E3%81%84%E6%96%B9


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寺沢秀一 (著)『研修医当直御法度 百例帖 第2版』(三輪書店)より転載


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まさに上記の様な状態である。
酸素マスク5ℓでサーチ82%まで下がったらしいので、後一歩で「挿管」だった。
挿管とは、意識を落として気管にチューブを入れ、人工呼吸器に繋げたり、自発呼吸があればそのままにする。
だが幸い最初に運ばれた循環器病院で適切な処置と心臓を診てくれたおかげで、挿管には至らなかった。


ちなみに自宅で苦しんでいる間、何度サルタノール吸入したかわからない。

引用: QLIFE


サルタノールはまったく効果がなかった。
こっちは苦しいので藁にもすがる思いでサルタノールを使う。
指示通りの使い方で効果がなければ、病院受診である。


ソルメドロールとプレドニンは中時間作用型


ステロイド系薬剤は、効果が持続する時間の長さによって短時間型(8〜12時間)、中時間型(12〜36時間)、長時間型(36〜54時間)の3種類に分類されています。


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ステロイドをもう一度説明する。
→ステロイドは腎臓(じんぞう)の上にある副腎皮質(ふくじんひし つ)で作られるホルモンのうち,糖質コルチコイドという成分を合成した薬。
炎症やアレルギーを抑える効果があり,膠原病 (関節リウマチ,全身性エリテマトーデスなど),気管支喘息, 肺炎,腎臓病,皮膚病,アレルギー疾患など さまざまな病気の治療薬として使われている。


炎症を抑えたり,免疫の働きを弱めたりする薬で,もとは人間のからだの中で作られるホルモン。


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今回私が使ったのは、点滴ソルメドロールと、内服薬プレドニンだけなので、この2つだけに着目してくれれば良い。
だから「ステロイドの種類」の表は、ソルメドロールとプレドニンだけ見て、あとは無視して欲しい。
医師ですら、薬と点滴の本を読みながら指示を出している。
覚える必要は全くない。
あと、一般名は知らなくて良い。商品名だけ見てくれればと思う。
プレドニンだけは覚えておいて損はない。


今回入院してすぐソルメドロールの点滴を開始した。
プレドニンと同じ括りなのに、じゃあなんで飲み薬と点滴があるのか?


飲み薬は患者さんがご自身で飲んで治療することができるため、自宅での治療に適しています。 点滴は多くの場合、「重症」、「緊急に対処が必要」、「栄養や水分の補充が必要」など、直ちに薬の効果を発揮させることが必要な方に行います。 具合が悪くて薬を飲むことができない場合でも、薬を体内に取り入れることができるのが点滴です。


こういうこと。


のみ薬の場合、食べ物と同じように、くすりは食道から胃を経由し、やがて小腸に届き、吸収されます。 吸収されたくすりは、小腸を取り囲む血管に入り、肝臓を通り、血流にのって体内を循環(全身循環血)しながら、15~30分ほどで患部に届きます。


つまり飲み薬は効果が現れるまで時間がかかる。
それと薬の量。
点滴だと、大量投与できる。
私は重度の呼吸困難なので、即効性のある点滴を使わないと、危険だった。



引用: 住友ファーマ



心臓から出た血液が全身を巡って、また心臓に戻ってくるまでの時間は約30秒である。
つまり「秒」で効果があるということ。


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患者さんが点滴されながら苦しんでいる図がある。
重積発作を防げなかったのか?と問われている。


私が重積発作(ならば)を起こしたのは水曜日
だが前の週にゴミ捨てで息切れがあったこと、胸が苦しいことを月曜日に呼吸器科のクリニックに行って訴えている。


そのクリニックは、母がめまいがすると訴えて受診した時、脈が30台と遅いことをパソコンのカルテに残しておきながら、めまいの薬だけ出した。(母が1人で受診)
いつも混んでいるクリニックにかかったら、すぐに心電図を取り「完全房室ブロック」という病気を見つけて、救急車で循環器病院にかかり、ペースメーカーが入った。
完全房室ブロックの説明をするとややこしい。要は心臓が動いていない時間がたくさんあるということ。


私はそのクリニックに何も期待していない。
心電図さえ測ってもらい、心筋梗塞を否定したかったので受診した。
ちなみに最初に喘息の診断をしたのはそのクリニックで、ステロイドの吸入が出た。
医師が変わったとは言え、パソコンにデータは入っている。
呼吸器科なのに、喘息の発作を見つけられないとは、である。
せめてサーチでも測ってくれていたらと思わなくもないが、いつも空いているので、ワクチン接種や「この薬出して」と言えば出してくれるので利用しているだけ。
医師の責任も看護師の責任も問わない。
自分でも呼吸器を問題視しなかったのだから。


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挿管については、文中に説明しているが、わかりづらいだろうか?


フリー素材として引用



引用: 看護roo 


口から気管にチューブを入れて、機械に繋いで酸素を送る。
チューブを入れて、機械に繋がないこともある。
私は酸素マスクをして5ℓ酸素を流してもサーチが82%まで下がったので、されそうになった。
点滴だけで持ち直してくれて良かった(多分気管を拡げる薬と思われる)


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サルタノール吸入は、図の説明通り。




咥えて上を押すと、殺虫剤みたいに薬が噴霧され、それを吸う。
だがそれが効かないということは、炎症が強かったのだろう。
イラストを貼ろうと思ったが辞めた。
かえって難しくなる。
気道の壁が炎症で腫れて、狭くなったので、空気が肺に入っていかない。


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長いので、一旦ここまでにする。


…………………………………… 追記


バイアルを忘れた。


点滴に薬を入れる時、バイアルとアンプルがある。


【バイアル】引用:看護roo 


【アンプル】引用:看護roo


バイアルの中は大抵「粉」が入っている。(液体もある)
それを液体で溶かして注射器で吸い上げ、点滴に注入して混ぜる。



アンプルには液体が入っている。
注射器で吸い上げられる。
これ以上細かく説明しても、ややこしいので、ここまでにする。


※ 私は最初、イラストをあちこちから引っ張ってきた。
画像はスクショしたものをアップロードしていたが、お金のかかるものがあり、冷や汗が出た。それで全てフリー素材に入れ直した。
短時間ではあるが、インターネットに画像を載せてしまったことをお詫びします。


※ 「喘息にはステロイドが効くというのがわからない」という件については、待ってください。
まず医療用語を説明します。
喘息にステロイドが効くことを説明するためには「喘息とは何か」を説明しなければなりません。
ブログ一つになります。

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